リールを使って行く上で最もメンテナンスに気を使わなければならないのが、ラインローラーですよね。水にさらされやすくボールベアリングが劣化しやすい上に、劣化して回転が鈍ったらライントラブルに繋がります。
今回お届けするのは、シマノリールのラインローラーに関するメンテナンスに関してのちょっとした知識とオススメのベアリングを使ったメンテナンス方法になります。
ついでに、ハンドルを2BB化することだってできます。
ベアリングサイズが共通
シマノリールに関してよくよく調べているいる方はご存知かもしれませんが、4000番以下の多くの機種でシマノのラインローラーやハンドル部のベアリングには同じサイズが使われています。
私の知る限りだと2002年ぐらいから2015年くらいのリールまで10年以上にわたって変わってないんですよ。
例えば私の持っている12 レアニウム Ci4+ シリーズや、それをベースにした13 ソアレ Ci4+ シリーズ、13 コンプレックス Ci4+シリーズ、13 エクスセンス Ci4+シリーズは、全てシリーズ、全てのサイズで、ラインローラーには同じベアリングが使われているんです。

そのベアリングとはボールベアリング(4×7×2.5 SARB)というパーツ名で、特殊防錆処理の施されたシールドボールベアリングです。
このベアリングが非常に多くのリールに使われています。
- 12 ヴァンキッシュ
- 02 バイオマスター
- 05 バイオマスター
- 06 バイオマスターMg
- 11 バイオマスター
- 05 ツインパワー
- 06 ツインパワーMg
- 08 ツインパワー
- 11 ツインパワー
- 05 アルテグラ
- 07 アルテグラ アドバンス
- 12 アルテグラ
- 09 レアニウム Ci4
- 12 レアニウム Ci4+
- 09 エクスセンス
- 10 エクスセンス Ci4
- 11 エクスセンス BB
- 12 エクスセンス Ci4+
- 14 エクスセンス BB
- 08 ソアレ BB
- 10 ソアレ Ci4
- 11 ソアレ BB
- 13 ソアレ Ci4+
- 10 コンプレックス Ci4
- 12 コンプレックス BB
- 13 コンプレックス Ci4+
- 08 セフィア Ci4
- 10 セフィア Ci4+
- 12 セフィア Ci4+
- 13 AR-Cエアロ CI4+
- 14 AR-Cエアロ BB
- 15 AR-Cエアロ CI4+
調べた限り以上のリールのラインローラーに全てに同じベアリングが使われていると思われます。
雑に調べたので、ちゃんとチェックしてから買いたい方は、リールに付属しているパーツリストを見て、ラインローラーにボールベアリング(4×7×2.5 SARB)が使われているか確認してください。
多くのリールのラインローラーとハンドルにこのベアリングが使われていることに気付くはずです。
また、最新のリールは防水性を高めるためにベアリング単体のパーツは無くなっているようです。
純正ベアリングは高い
このベアリングなんですけど、釣具屋さんで単体で注文することができます。特殊防錆処理がされているとはいえ、ベアリング一個の値段が1200円もします。これは一般的なステンレス製のベアリングの5倍以上の金額となります。
ソルトウォーターで使うので錆びにくいのは大変魅力的ですが、やはり、ラインローラーというのは傷みやすく、最もメンテナンスが必要な部位であることに変わりません。
ベアリング交換するたびに1200円、10回も交換すれば12000円と結構なお値段になってしまいますが、特殊防錆処理のされてない一般的なベアリングをこまめに交換するという手段があります。適合するサイズのものが安くネットでも手に入るのです。
私が買った時は10個で2500円くらいでした。
実際の作業について

S A-RBを10個買うより9500円ほども安く、十分な性能を発揮してくれるので、こう言った安いベアリングをこまめに交換するのも一つの運用方法です。

購入するベアリングによりますが、物によっては沢山のグリスが塗布してありますので、ラインローラー用として使う場合は一度落とした方が良いでしょう。

このような瓶を一度パーツクリーナー洗浄してから、ベアリングを全部入れて、パーツクリーナーでグリスを洗い流します。グリスを全て洗い流したら、瓶から全てのベアリングを出し、乾燥させます。

瓶を再度パーツクリーナーで清掃して十分に乾燥させた後、乾いたベアリングを戻して、オイルを拭いてから漬け込んで保管しています。
交換したらこうなった
実際の作業ではどこまで綺麗に洗浄するかにもよりますが、分解、清掃、ベアリング交換、組み立てでしたら慣れれば5分くらいで終了するでしょう。実際にラインローラーのベアリングを交換した映像がこちらになります。
これはグリスレスにしたため、釣行毎にオイルをさす必要がありますが、かなりの回転性能が得られているのがわかると思います。管理釣り場のトラウトなどでしたらグリスを落としてオイルオンリーにしてこのくらい回るようにした方がいいかもしれませんが、バスやシーバスなら買った直後のグリスがついている状態のまま組み付けてしまってもいいかもしれません。
ハンドルも変えちゃえ
ちなみに、ラインローラーだけでなく、ハンドルにもこのベアリングが使われていることが多く、ハンドルのメンテナンスにも使えます。
さらに、ハンドルはローグレードからミドルグレードの機種ではでは、二箇所でハンドル軸に接してるうちの一箇所がベアリング、もう一箇所がベアリングと同サイズのカラーであることが多く、カラーの部分をベアリングに変えれば、簡単に2BB化することができます。
ハンドルのメンテナンスからベアリング交換、2BB化も慣れれば5分で終わる用な簡単な作業です。
メンテナンス前のハンドルと、メンテナンスして2BB化したハンドルの回転している映像です。
こちらは防水のためグリスを残していますが、かなりの効果が得られているのがわかると思います。グリスレスにしてオイルオンリーで組めばもっと回ると思います。
ベアリング交換まとめ
私が愛用する12 レアニウム Ci4+ シリーズはラインローラーとハンドルが全て同じベアリングなので、このベアリングは大変重宝しています。ラインローラーも復活するし、ハンドルも2BB化するとめっちゃまわるようになります。
1台で3つのベアリングを使ったとしても700円弱と純正を使った場合に比べ約3000円も安く変更することができてしまうわけです。

私は12レアニウムと13ソアレを合わせて8台所有してますので、全てのラインローラーをメンテナンスしハンドルを2BB化すると、純正品だと3個×8台で24個のベアリングが必要なため、24個×1200円で28800円もしてしまい、もう一台リールを買うことができてしまいます。
ところが社外のベアリングなら30個購入したとしても6840円と20000円以上のコストカットが可能となるため、この値段で購入できるベアリングは大変魅力的なのです。
というわけで、格安でラインローラーのベアリングを交換し、ついでにハンドルの2BB化に関するレポートなのでした。サイズが内径4mm × 外径7mm × 幅2.5mmなら適合するはずですので、皆様もおためしあれ。